KDDIが内閣府の調査事業に採択!GPS等を活用したレベル4飛行による輸送サービス実装について

こんにちは
当ブログをご覧いただき誠にありがとうございます。

今回はKDDIがスーパーシティ調査事業に採択されことについてお伝えいたします。

記事概要

ドローン飛行に関する現行制度では、レベル4飛行は低人口密度環境での飛行のみが認められており、都市部でのレベル4飛行が可能なエリアはそう広まっておらず極めて限定的です。
今回の取り組みは、スマートフォンの位置情報から得た人流データを活用し、人口密度の低いルートを選定してドローンのレベル4飛行が可能となるような制度改革の提案、および輸送サービス実装に向けたビジネスモデルなどが検討されています。さらには、これらを利用することで将来的にサービス化を目指しています。

KDDIとKDDIスマートドローンは2022年度、内閣府から受託した「先端的サービスの開発・構築等に関する調査事業」の一環として、つくば市で病院の屋上から検査機関までをドローンを使用し、PCR検体を模した物資の輸送実証し、品質面や輸送効率などを検証しました。
それに加えドローンのの道」をXRコンテンツで示し、ドローンを視覚的に認識できる仕組みを構築することで地域住民の認知獲得および受容性向上に取り組みました。

2023年度は、人流データの活用による安全な飛行ルートの選定や地域住民へのプッシュ通知など、地上リスクの低減策を検証し、将来的に安心・安全なドローン輸送サービスの実現化に向けて活動されています。

「都市部におけるドローン物流の早期実装」に向けた制度改革の提案

2022年12月5日に施行された改正航空法によりドローンのレベル4飛行が解禁されていますが、ドローン飛行に関する現行制度では、「2022年12月5日から施行の新制度開始当初に想定されるカテゴリーⅢ飛行は、低人口密度環境での目視内/目視外飛行に該当とする。」とされており、人口密集環境での目視外飛行については認められていません。

そこでKDDIが保有するスマートフォンのGPS情報を元に、さらに細分化された時間軸での人流データを活用し、飛行ルートにおける地上リスクの定量的な評価を行うことで、現行制度上の人口密集環境においても低人口密度環境と判断できるエリアでレベル4飛行を可能とするための制度改革を提案されております。

地域住民へのドローン飛行時のプッシュ通知によるリスク低減

ドローンが人々の生活圏内の上空を飛行する上で、万一の落下リスクなどを不安に感じる住民の方々もおられるでしょう。そこでスマートフォンのアプリを通じたプッシュ型通知などの仕組みを構築し、人流データを基に、ドローンが飛行する経路および運航情報を即時に第三者へ通知することで、ドローンの社会実装に向けた地域住民の認知獲得および理解浸透を促します。

各者の役割 

KDDI 事業全体の企画・統括、委託事業管理、人流データの解析 
KDDIスマートドローン プロジェクト支援、ドローン実証および制度化に向けた推進 
つくば市(協力) 事業への助言、社会実装に向けた官学民連携の推進、住民との合意形成 
筑波大学(協力) 事業への助言、社会実装に向けた官学民連携の推進 
筑波大学病院 (協力) 事業への助言、輸送オペレーションへの協力 
つくばi-Laboratory有限責任事業組合 (協力) 事業への助言、輸送オペレーションへの協力 
株式会社LSIメディエンス (協力) 事業への助言、輸送オペレーションへの協力 

終わりに

航空法の法改正によりレベル4飛行が制定され都市部でのドローン運用に制限がかかっている中で、KDDIが保有する膨大なGPS情報や病院間の輸送実証実験結果などを元にレベル4飛行の制度改革を提案されています。
今後はドローンの飛行ルートにいる人や物に対した安全策を策定し、安心・安全で便利なドローンでの輸送が現実化するでしょう。
それに倣ったドローンでのインフラ整備や点検作業、運送業や治安維持活動などが近い将来当然のように行われているかもしれませんね。

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